投球動作では、下部胸椎の回旋が重要だと考えています。
しかし、下部胸椎だけを意識しても、思うように動かせない選手は少なくありません。
その理由の一つが、体幹の安定性です。
体幹が安定していない状態で回旋しようとすると、下部胸椎ではなく腰椎が過度に伸展したり、骨盤が早く抜けたりといった代償動作が起こりやすくなります。
その結果、本来作りたい回転ではなく、身体全体が一緒に回ってしまいます。
大腰筋が働く土台を作る
私が重要視しているのが大腰筋です。
大腰筋は腰椎と股関節をつなぐ筋肉であり、体幹と下半身をつなぐ重要な役割を担っています。
この筋肉が適切に働くことで、体幹を安定させながら下部胸椎の回旋を行いやすくなると考えています。
ただし、大腰筋は単純に筋力トレーニングをすれば十分というわけではありません。
働きやすい身体の環境を作ることも重要になります。
呼吸と腹圧が動きの土台になる
その土台となるのが、呼吸と腹圧です。
呼吸によって横隔膜が適切に機能し、腹腔内圧(腹圧)が高まることで、体幹は内側から安定します。
この安定性があることで、大腰筋をはじめとした深部の筋肉が働きやすい状態になります。
つまり、
呼吸 → 腹圧 → 体幹の安定 → 大腰筋の機能 → 下部胸椎の回旋
という流れで身体はつながっていると私は考えています。
そのため、フォームだけを修正するのではなく、身体が正しく動ける土台を整えることも重要です。
呼吸は「深く吸う」だけではない
呼吸や腹圧は、「深呼吸をすれば良い」という単純なものではありません。
横隔膜の使い方や、どこに圧をかけるのか、どのように動作へつなげるのかによって、身体の反応は大きく変わります。
この内容は実技を交えながらお伝えした方が理解しやすいため、今後開催予定のセミナーで詳しく解説していく予定です。